クレジットカードは分類方法によっていくつかの種類に分けることができる。分類方法はさまざまあるが、ここではクレジットカードを分類してそれぞれの特長を解説する。
1. 発行形態別
・プロパーカード
プロパーカードはクレジットカード会社が単独でサービスを提供しているクレジットカード。カードデザインも汎用的でどこの加盟店でも利用しやすくなっている。プロパーカードはグレードアップすることができ、上位カードのゴールドカードやプラチナカード、クレジットカード会社によってはプレミアムカードも取得することが可能だ。しかし、サービスは全般的に提携カードに比べて標準的で、特にポイントプログラムでは提携カードのメリットが大きい場合が多い。
・提携カード
提携カードはクレジットカード会社と提携した企業もサービスを提供するクレジットカードだ。子・ブランドカードとも呼ばれる。提携先が非営利団体の場合はアフィニティカードと呼ばれ、社会貢献型のカードとなる。しかし一般的に提携カードという場合は企業と提携したクレジットカードのことを言う。プロパーカードに比べて提携先の店舗でポイントプログラムなどでのメリットが大きいのが特長だ。プロパーカードとは逆に提携先がメインとなったカードデザインになるため、他の加盟店では利用しづらい面もある。
・代行カード
代行カードは現在の提携カードが主流となる前に一般的に発行されていた提携カードの一種で、提携先店舗でしか利用できない。この代行カードの欠点を補って発行されたのが提携カードだ。提携カードは代行カードよりも提携先の費用が軽減されたうえ、クレジットカード会社のすべての加盟店で利用できるという利点があり、代行カードは次第に発行されなくなった。また提携カードが開発される以前はプロパーカードと代行カードを同時に発行するツインカードという方式もあった。
・ハウスカード
ハウスカードは代行カードとほぼ同じ形態のクレジットカードだが、代行カードは自社で発行することはなくクレジットカード会社に企業がクレジットカード発行を代行する。しかしハウスカードでは企業の子会社であるクレジットカード会社がクレジットカードを発行する。また自社の店舗以外では利用できないため、流通系の企業が自社店舗の集客目的に発行するポイントカードやオイル系のハウスカードが多い。
2. 発行対象別
・法人カード
法人や個人事業主を発行対象としたクレジットカード。コーポレートカードやビジネスカードといった名称で発行されている。法人カードはクレジットカードの発行対象は法人だが、利用するのは社員や役員であるため複数の子カードが発行できる。基本的に申し込みのと申込代表者が連帯保証人となるのが原則。
・個人カード
個人カードは個人を対象とした一般的なクレジットカードのこと。法人カードとは違い、利用できるのはクレジットカード会員だけに限られる。ただし、家族カードの発行により家族に利用させることは可能だ。
・学生カード
学生カードは個人カードの中でも発行対象を学生に限定したクレジットカード。対象となる学生は4年生大学生、短大生、専門学校生、大学院生、高等専門学校4,5年生。一般的に在学中は年会費無料で、卒業予定年月前には就職先を確認する通知がクレジットカード会社から届くので、それを返送することで一般カードに切り替わるのが一般的。学生カードは一般カードよりもサービスが充実していることが多く、特に海外旅行向けのサービスが豊富だ。
3. グレード別
・一般カード(シルバーカード、クラシックカード)
一般カードはクレジットカード会社が発行するクレジットカードの中で最もグレードが低く、手軽に入会できるクレジットカードだ。年会費無料の場合もあるが一般的には1,312円が標準。カードデザインがシルバーを基調としているクレジットカードが多くシルバーカードとも呼ばれている。クラシックカードは銀行系に多い名称で一般カードと同じ意味だ。マイレージカードもクラシックカードという名称が多いが、年会費は通常の一般カードよりは高い設定が多い。
・ゴールドカード
ゴールドカードは一般カードに比べて年会費は高く一般的には10,500円が標準となっている。しかし提供されるサービスもその分充実していて、一般カードにはないサービスも提供されている。付帯保険の補償額も大きく、空港ラウンジが無料で利用できるサービスは一般カードにはないサービスだ。ゴールドカード自体のステータスは以前ほどではないが、より上位のプラチナカードを目指す人にとっては必須のクレジットカードだ。
・プラチナカード
プラチナカードは申込的には申し込みができずクレジットカード会社からのインビテーションを待って入会するクレジットカード。一部のプラチナカードは申し込みが可能だがステータスの面では少し劣る。年会費もゴールドカードをはるかに超える5万円程度の設定が多く、サービスも海外旅行傷害保険では1億円の補償金額が標準で、プライオリティ・パスも無料で手に入れることができる。
プライオリティ・パスは年会費399ドルで世界500ヶ所以上の空港ラウンジが無料利用できる会員制のサービスだ。これだけでも年会費分のサービスは十分に受けることができるが、さらにコンシェルジュサービスも徹底しているのがプラチナカードだ。
・プレミアムカード(ブラックカード)
アメリカン・エキスプレスのセンチュリオンが代表的なプレミアムカードで、黒を基調としたデザインから日本ではブラックカードとも呼ばれている。プレミアムカードはそのクレジットカード会社の最上位カードを指す場合もあるのでプラチナカードも含まれることがある。しかし、ブラックカードと呼ばれるプレミアムカードは年会費もプラチナカードの3倍以上で、私設秘書並みのコンシェルジュサービスを受けることができるクレジットカードのことを言う。
センチュリオン以外ではダイナースクラブのプレミアムカード、SBIカードのワールドカードがプレミアムカードと呼ぶにふさわしいクレジットカードだ。
4. 子カード
子カードは単体で発行することができない追加専用のクレジットカード。基本となるクレジットカードは親カードとも呼ばれる。
・家族カード
クレジットカードはカード会員以外利用できないため、家族でも利用できるように発行しているのが家族カードだ。そのため返済口座も親カードと同じ口座で、利用枠も親カードの利用枠の範囲内となる。クレジットカードによっては利用枠を個別に設定できたり、口座を別口座にしたりといったことができるクレジットカードもある。家族カードの対象は配偶者、生計を同一にする18歳以上の子供、または親というのが一般的だ。生計を共にするというのは親の収入で生活していれば別居でもかまわないことを意味する。また配偶者は別姓・別居であれば作ることができないのが一般的だ。
・ETCカード
ETCは高速道路において料金所をノンストップで通過して料金の清算ができる通信システムだ。このETCを利用するためにはETCカードが必要で、家族カード同様にクレジットカードに追加することができる。年会費は無料のケースがほとんどで利用できるのはカード会員に限られる。ETC利用では各種割引やマイレージサービスでポイントを貯め無料通行分に還元できるため、ドライバーにとってETCカードは必須のクレジットカードだ。
・電子マネーカード
クレジットカード会社では後払い方式の電子マネーを発行している。通常は対応する携帯電話に設定することで使用するが、携帯電話がなくてもICカードを追加発行することで利用することができる。後払い方式のためEdyのようにチャージする必要がないというメリットがある。クレジットカードによってQUICPay、Smartplus 、VISA TOUCH、iDなどが利用できるが、基本的な機能はまったく同じだ。
5. 系列別
・銀行系クレジットカード
銀行関連会社が発行するクレジットカード。本来は銀行がクレジットカードの発行ができなかったため、代わりにクレジットカードを発行するために設立されたクレジットカード会社のこと。しかし、クレジットカード業界の再編成により銀行子会社となる信販会社や流通系クレジットカード会社もあり、銀行系クレジットカードも多様化している。代表的な銀行系クレジットカードにはJCBカードや三井住友VISAカードがあり、どちらもステータスが高くプラチナカードまでグレードアップすることが可能だ。
・信販系クレジットカード
信販会社が発行するクレジットカード。ステータスの面では銀行系クレジットカードに劣るが、加盟店数やサービス面では大きな差はない。銀行系クレジットカード会社が設立する以前から信販会社として活動している会社がほとんどであるため、長年築いてきた加盟店ネットワークに特長がある。
・流通系クレジットカード
流通系企業を親会社とするクレジットカード会社が発行するクレジットカード。親会社の集客目的で発行されるポイントカードが多い。親会社の関連店舗での割引サービスに特長があり、女性会員の比率が高い。ポイントプログラムも関連店舗では多く付与されるなどの特長があり、還元率も高い。
・交通系クレジットカード
航空会社のマイレージカードや鉄道会社の子会社が発行するクレジットカード。マイレージカードは航空会社が提供するマイレージサービスでマイルを貯めるためのカードだが、クレジットカード機能が付いたマイレージカードもある。鉄道系のクレジットカードは運賃や定期券として利用できるプリペイドカード機能が付いているクレジットカードがメインだ。オートチャージも可能で通勤に鉄道を利用している会社員・学生にメリットがあるクレジットカード。
・オイル系クレジットカード
ガソリン代が割引になるサービスがメインとなっているクレジットカードで、発行はオイル系のクレジットカード会社の場合と信販系・流通系クレジットカード会社が発行する提携カードの場合がある。いずれの場合もガソリン代の単価が割引になったり、キャッシュバックされたりするが、系列のガソリンスタンド以外ではメリットがない点が共通している。基本的にはハウスカードということができる。
・クレジットカードをランキングして比較する場合、サイト管理者の主観で行われる。だから本当に自分にとって得するカードかどうかはサービス内容をよくチェックして判断する必要がある。クレジットカード比較は自分が必要としてるサービスを比較するのが原則。
・年会費無料のクレジットカードを比較する場合はそれ以外のサービスを比べる前に条件付きの無料かどうかを見てみよう。条件付き年会費無料のカードは他のサービスも充実しているのでお得。
・ゴールドカードは2極化が進んでいる。20代向けの年会費が安いものとサービスの質を高めた高級志向のものが発行されている。セディナから新しく発行されたPremiumやAXUなどは高級志向のゴールドカードだ。既存のセディナカードゴールドとは明らかに傾向が違う。
・クレジットカードの現金化だけはおすすめできない。詐欺だからだ。詐欺罪で訴えるためには業者とカード会員を訴えることになるので、クレジットカード会社がためらっているだけに過ぎない。違法行為であることには間違いがない。
・クレジットカードを銀行系、流通系、信販系と分けることは今ではあまり意味が無いことだ。流通系のサービスを提供していても実際は銀行子会社という事が多いからだ。提供しているサービスで区分する方が分類としては適切かもしれない。
・共通ポイントと呼ばれているTポイントやPontaもクレジットカード機能付きのカードが発行されている。メインカードに電子マネー機能を付帯して、サブカードで共通ポイントを貯めると効率がいい。共通ポイントはクレジットカード決済しなくても付与されるからだ。